seen 3


恐る恐る進むリリィ。クモの巣に引っかかったり、どことなく不気味な場所だ。

リリィ(もうヤダ;本当にこんな所にいるのかなぁ;;)




まだ少し奥に進んだばかりだと言うのに辺りはもう真っ暗である。ホラー映画は好きでも違った怖さだ。

更に奥へ進むと横穴の前に来た。
掘った土だと思われる形跡があった。きっと穴を掘ってからまだそんなに経ってない感じだろうか。


リリィ(ここが怪しい・・・・・・・でも恐そう・・・・・・・)
 


サリナ「リリィ〜〜〜〜!!大丈夫〜〜〜〜??」

リリィ「ま、まだ大丈夫ーー;;」


 
そして恐る恐る狭く暗い横穴に潜入する。

リリィ(薄暗くて不気味〜〜・・・・・・)

横穴は蛇行しながら奥まで続いている。とても歩きにくい。足は既に泥だらけだ。
 

リリィ(これも報酬のため・・(泣)・・頑張らなければ・・(泣)・・)

何度も何度も自分にそう言い聞かせ励ました。



リリィ(でもカエルって穴なんか掘るんだっけ?普通は池とか川に住みそうだけど。まぁ見た目も変なカエルだし有り得るか・・・)

妙な疑問を抱きつつ奥に進むリリィ。


すると微かに奥から何か聞こえてきた。耳を澄ませてみると・・・



  「ケロケロ・・・・・ケロケロ・・・・・・・・」



リリィ(ああぁ!! カエルの鳴き声が聞こえる!!間違いない!!見つけたぞ!!!よぉーしぃ・・・)



リリィは静かに奥へと進む。そして確信した。

目の前にいるのは変わった色をしたカエルだったのだ。
これぞ世界に数匹といない超高級カエルのポールちゃんだろう。
でも感心してる場合ではない。とにかく何としても捕まえなくてはならない。




息を止め慎重に近づき、後ろからカエルに飛びつこうとした瞬間・・・・
 


サリナ「リリィ〜〜〜!!!カエル見つかった〜〜〜〜っ??」


リリィ(ちょっ!(◎-★;))



・・・後もう少しってところで、せっかちなサリナの大声が洞穴全体に響きわたってしまった。



リリィ(サリナの馬鹿〜〜〜!!!そんな大声出したら逃げちゃうでしょう!(。>_<。) )

案の定カエルは大きな声を聞いてビックリしたのか、リリィのいる方を振り返った。
そしてリリィの存在に気付くとカエルは物凄い勢いで逃げ出してしまった。

リリィ(ゲッ!!バレた!!でも逃がさないもんね!!)

すぐに追いかけるリリィ。カエルだって負けてない。2本足で逃げて行く。

後を追うと、奥には一つの部屋になっていた。
 


リリィ(ここに住んでいたには間違いないみたい・・・・でもこの部屋って・・・・・)

更に道が奥へと続いている。リリィは迷わず急ぎ進む。

 
 
 
リリィ(光?ここは!?違う出口だ!!外に繋がってるじゃん!!)

外の光がやけに眩しい。
どうやらこの道は別の所にも出れる様になっていて、リリィはいつの間にか外へ出てしまった。

リリィ「くそ〜〜逃げられた〜〜〜ってあれ?」

サリナ「へへ〜ん!!カエル捕まえちゃった〜〜〜!!!」


リリィ「サリナ!どうしてここに?しかもなんで二匹も捕まえてるの!?」
サリナ「うん;なんで二匹もいるんだろうね?でも丁度一緒に出てきたからラッキーだったよ♪」
 

 
サリナは、リリィがカエルを追いかけている間に【カエルの逃げ道】が無いかどうかキノコに聞いていたのだ。
その逃げ道にサリナは先回りしていたのだった。しかし何故二匹・・・・
 


サリナ「そんな事より、一体どっちが本物なの??」

リリィ「やっぱ部屋を見たとき一匹にしては広い部屋だと思ったんだよね。で、世界に何匹もいないカエルぢゃなかったっけ?」

サリナ「う〜〜〜ん・・・とりあえずこのカエルに聞いてみようか・・・」


サリナはバタバタと騒ぐカエル達に手を翳した。
 


サリナ「私はあなたの飼い主に頼まれてあなたを捕まえたんだけど、何でもう一匹いるの?」

 
ポール「彼女の名は・・・モール・・・おいらの大切なカエルだケロ!!」

サリナ(ケロ・・・)


モール「私は海外のお金持ちの家に連れて行かれるとこだったんだけど、ポールが助けてくれたの・・ケロ」

サリナ(ケロ・・・・・・・・・(´・∀・`;))


ポール「だから僕たちを逃がして欲しいケロ!!二匹で幸せに暮らしたいケロ!!」

モール「お願いします!!私ポールと一緒にいたいんですケロ!!」

サリナ「うわぁ;;ケロケロうるさーーーーッ!!!とにかくあなたを連れて行かないと報酬がもらえないんだから!
    大人しく着いて来・な・さ・いッ!!」

ポール「あんたは血も涙もないケロ!!見逃してくれケロ!!!」

サリナ「駄目ーー!!あんな悪趣味な家に戻るの嫌かもしれないけど連れて行くよ!!」

ポール「エリス様は悪趣味じゃないケロ!!エリス様はオイラに素敵な服をくれたり、オイラを大事にしてくれてるケロ!!」

サリナ「え・・(゜д゜;)あんたあの人が嫌いだから逃げたんじゃないの?」

ポール「違うケロ!!エリス様は大好きだケロ!!でもモールを助けたかったから家を出たんだケロ!!」

モール「ポール・・・・・・(嬉)」

サリナ「カ、カエルのくせに恋愛なんかしやがって・・・;;」

ポール「あんただって好きな人と一緒にいたいと思うはずだケロ!!」

サリナ「カエルなんかに言われたぁくない!!・・・あ!いいこと思いついた!!」

リリィ「ねぇ大丈夫そうなの??あたしには会話が聞こえないんだから説明してよぉー;」

サリナ「大丈夫よ。説明は後で。とりあえずこの色ボケガエル達を連れて行くよー!もーぅ!バタバタしないでーー!!!」



そしてサリナ達は暴れる二匹のカエルを連れて依頼人の家に向かう事にした。


 




・・・・・・・・・・・



 
リリィ「あれ?なんか門に貼り紙があるよ?」

家の前に近づくと、貼り紙には【差し押さえ】と書いてあった。

サリナ「え!なんで!?」

訳の分からないまま家に入ってみると、家中にも差し押さえの貼り紙が貼ってあった。
異様な雰囲気に動揺していると、パタパタ走って来るメイドが見えて来た。

メイド「あああ・・なんと言う事でしょう;;」

サリナ「メイドさん!一体何かあったの!?」

メイド「先ほどガラが悪くて恐そうな方達が急に押しかけてきて・・・・・私にも何がなんだか・・・・」
 
 
エリス「ああぁぁぁぁ〜!!ポールちゃ〜ん!!!良かった!!生きていたのね!!!」

続いてパタパタと走って来た奥様は涙目でサリナの持っているカエルを奪う様に取り上げた。
 


サリナ「あの〜実はもう一匹同じ種類のカエルもいたんですけど、一緒に飼ってもらえないでしょうかー(´▽`;)」

エリス「まぁ!そうだったの!!こっちのカエルも可愛いわ〜〜〜!!!ピンクがまた素敵!!!!」



ポール(やったケロ!!これで二人で暮らせるケロ!!!)

モール(ポール私達一緒に暮らせるのね・・・・・嬉しい・・ケロ・・・・)





サリナ「ところで・・・・・報酬の方は・・・・・・・」

エリス「実はね・・・先日、主人の会社が倒産してしまって・・・財産もこの屋敷もすべて差し押さえになってしまったのよ・・
こんなに早く押しかけて来るとは思わなくて・・・・ごめんなさいね。」

リリィ「ええっ・・・・そんなーーーー┗(○д○lll)┛」

サリナ「・・ってことは報酬は!?」

エリス「大丈夫よ、貴方達には代金の代わりになる物をあげるわ。ライム!あれを持って来てちょうだい!!」

メイド「はい。奥様かしこまりました。」






リリィ「サリナー。嫌な予感するよ・・・・・・・・・」

その嫌な予感は的中した。メイドはモアイベアの像を持って来たのだ。

サリナ「うわーっ!?;これですかーーー?;」

エリス「何故かこの像だけは差し押さえの対象にならなかったのよ。時価15億はする像なのに。。。」

サリナ、リリィ「じゅ・・・・15億円!!?(・∀・;)?」

リリィ「よっ、喜んで頂きます!!この耳なんて本当に素敵です!!」

サリナ「そうそう!本当この包み込まれる様な綺麗な瞳!!!とっても嬉しいです!!!」


 
 
 


・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・



数日後







サリナ「は〜〜〜〜っ!どーゆう事よーー!!」


リリィ「入札・・ゼロ・・・。ウォッチすらないんだけどーー;;; 」





サリナ「こんな不細工な像、家に置きたくない〜〜!!ヾ(`д´;) 」




つづく






 






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