ACT 5

  


サラ「君は・・・誰・・・?」

そこには、座っている一人の少年(お人形)がいた。どうやら雨宿りしていたみたいだ。

少年「・・・・・誰?」



少年は目を覚ました。

サラ「起こしてごめんね、私はサラ、こっちは親友のメイ。」

少年「雨なんか降るから知らないうちに寝てたみたいだ、早く帰らないと!」

メイ「帰る?君は何処から来たの?」

少年「あんた達には関係ないだろ!俺はご主人様にこれを届けるんだ!」

少年は四つ葉のクローバーを強く握り締めていた。

少年「あれ、立てない!?・・・・・・足が動かない!?」

サラ、メイ「!!?」

少年「なんで動かないんだよ!?・・・・・やっと見つけたのに!!・・・・・
これさえあればご主人様は治るんだ!!!」

サラ「落ち着いて!一体何があったの!?」

少年「早くご主人様の所に帰らないと!!・・動け!!・・・・・動けよ!!俺の体ーーーー!!!!!
くっそーー!!!」

少年は気が動転していた。全く動けない身体に自分で何が起こったのか分からなくなっていた。

サラとメイは少年の手首を見て状況を理解した・・・・


少年のバリュアブルブレスは透明になっていた・・・・・


動ける時間が過ぎていたのだ・・・・・・



サラ「・・君のバリュアブルブレスを見てごらん・・・・」

少年「透明になってる・・・・そんな・・・・時間が過ぎてたなんて・・・・・」

メイ「詳しく事情を話してごらん?」



少年は肩を落としながら静かに話始めた。

少年「俺は・・・俺はシャル。ご主人様に渡したくて、この四つ葉のクローバーをずっと探してたんだ。
やっと見つけたと思ったら、急に雷雨になって来て、ここに逃げ込んで少し休んでたんだ。そしたら
寝ちゃって・・・この有様さ・・・・・・」

サラ「どうして四つ葉のクローバーを?」

シャル「俺のご主人様は、二週間前に交通事故にあってしまって歩けなくなってしまったんだ。
・・・・・ずっと前にご主人様が言ってたんだ、四つ葉のクローバーがあれば幸運になるって!
だから足もきっと治るって思うんだ!この四つ葉のクローバーがあればきっと足が治るはずなんだ!!」

シャルは大きな声でそう話すと今にも泣きそうな顔をした。


メイ「そう言う事だったの、シャルはご主人様想いなんだね、今ご主人様は何処にいるの?」

シャル「隣町の病院に入院してる。今もきっと足が痛くて苦しんでるはず・・・・
俺はご主人様のために何もできないのか!?畜生ッ!!!」

シャルは堪え切れず涙があふれてしまった。



メイ「シャル!私達がその四つ葉のクローバーを届けてあげるわ!!」

シャル「えっ!?・・・本当に!?本当に届けてくれるの!?」

メイ「うん、任せてよ!!ね?サラ!この位いいよね!」

メイはシャルから四つ葉のクローバーを預かろうと手を延ばした。

サラ「待って!メイ!」

サラが止めに入った。

メイ「サラどうしたの!?」

サラはシャルの前に立ちシャルのブレスに手をかざした・・・・・・




サラ 「バリュアブルシフト」




サラは呟くと同時に手からまばゆい光が出る、そしてその光はシャルを優しく包む・・・・・・




シャル「えっ!?これって!?」

サラ「シャル、立ってごらん。」

シャル「う、動くよ!・・・足が・・・・そして手も・・・・動くよ!!俺動けるよ!!」



【バリュアブルシフト】 自分の残りのバリュアブルタイムを分け与える事が出来る。(約一日分)



サラ 「四つ葉のクローバーを渡して例え足が治ったとしても、肝心なシャルがいなかったら、
ご主人様は悲しむ筈だもの。」

サラは自分で言って少し心が痛かった。


シャル「うん・・・・・本当に・・・本当にありがとう・・・・・・・・・。」

シャルは泣きながら、サラに何度もお礼を言った。少し口悪いシャルも、根はとても素直で良い子なのだ。


メイ「サラは本当お人好しなんだから!」


サラ「メイ、ごめんね・・・」


メイ「もーー!!さぁ皆行くわよ!!私達お人形には時間がないわ!!シャルも着いてらっしゃい!!」




メイはいつも以上に明るく元気に言った。





皆が幸せになれる事を信じて。
  
 







残り2日・・・否・・・・残り1日・・・・







  

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